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育て方

【バラの冬】手入れのスケジュール 11月・12月・1月・2月・3月

育て方

バラの冬の手入れについて教えてください。

バラの手入れで、特に冬期に必要なのは、以下のような作業があります。

  1. 花がらや蕾を落とす
  2. 葉を落とす
  3. 剪定
  4. 寒肥(地植えのみ)
  5. 植え替え(鉢植えのみ)
  6. 消毒
  7. 芽かき

項目が多いように感じるかもしれませんが、晩秋の11,12月から初春2,3月の約4カ月ですることで、バラが休眠状態になる冬の間に株の姿や環境を整えて春の活動再開に備えられます。

ここでは、バラの冬の手入れで必要な作業を紹介します。

施肥と植え替えは、地植えと鉢植えのそれぞれでしか行いませんが、それ以外の内容は一緒です。

冬の間に必要なお手入れの実施する時期と内容を、その時期の順に紹介しますので、作業の流れや全体像がイメージしやすいと思います。

冬のお手入れ次第で次のシーズンの株や花の充実度が変わります。

来年も美しい花のために! 寒い時期ですが、がんばりましょう。

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スケジュール

冬のバラのお手入れは、地植えと鉢植えに分けてこんな感じで進めます。

  1. 共通(地植えと鉢植え)
    • 12月に花がらや蕾を切る
    • 剪定までに葉を落としておく(葉摘み)
    • 剪定はバラが休眠中の1月中旬から2月初旬に行う
    • 芽が動くころに、病害虫予防のために殺菌剤で消毒をする
    • 芽が2-3cmになったら、不要な芽を落とす(芽かき)
  2. 地植え
    • 剪定と同時かそのすぐ後に肥料(寒肥)を与える
  3. 鉢植え
    • 晩秋11月頃か、剪定後に植え替えをする
    • 鉢植えは肥料(寒肥)は不要

冬のお手入れ

もう少し詳しく解説します。

花がらや蕾を切る

花がらや蕾をすべて切ります。

時期は、年内12月です。

負担を減らして、バラが休眠しやすくします。

葉を落とす

葉をすべて落として枝だけにします。

時期は、剪定を行う前で12月末~1月です。

光合成をなくして休眠させるとともに、葉裏に害虫が産卵していることがあるため一掃します。

また葉がないと、枝ぶりがとてもよくわかり、剪定しやすくなります。

バラの葉の落とし方

葉を持って下向きに引くと、枝から落とせます。

ハサミは使いません。(切り口は、病気に感染したり、腐ったりすることが多い)

剪定

ダメージが減る休眠中に剪定をして、樹形を整え、株を充実させましょう。

時期は、1月中旬から2月初旬頃です。

細い枝や長く伸びた枝など枝が多いと、栄養が行き渡らず、花が小さくなったり咲かなかったりするので、毎年きれいな花を咲かせるには、冬の剪定は必須の作業です。

また、この冬剪定で、株の大きさを調整できます。

少々切りすぎても、案外バラは強くて、枯れることはまずないので、心配はいりません。

冬の剪定については、別の記事で詳しく紹介していますので、そちらをご覧ください。

消毒

芽が動くころに、病害虫予防のために、殺菌剤で消毒をします。

時期は、2月中旬から3月初旬頃です。

この時期のバラの殺菌は、1000倍に希釈したダコニールを噴霧器で散布するのが一般的ですが、葉が出ていないので、枝にハケで塗ることもできます。

株の数が少ないと、1回あたりの必要量が少ないので、ベニカXネクストスプレーなど、原液がそのまま使えるものも便利です。

薬剤の必要量の目安

株の大きさによるものの、葉が茂っている時なら、葉の表裏すべてにしっかり散布して、

 薬剤1ℓ=4-5株

が目安(実績?)です。葉がない時期は、この半量以下かと思います。

何回か散布すると必要量がわかると思います。

  

また薬剤は、病害虫に耐性ができないように注意して使います。

これ以降1-2週間おきくらいに消毒をすると、病害虫の予防に効果的ですが、同じ殺菌剤を使い続けると耐性ができるので、3種類くらいを順に使います。

  • ダコニール
  • サルバトーレ
  • オーソサイド
  • フルピカ(←よく効きますが高いです…)

などがよく使われます。

病気や害虫が発生した場合は、それらを治療したり駆除できる薬剤にします。

それぞれの薬剤に指定された倍率に希釈して使用しましょう。1000~2000倍などのように範囲が指定されている場合は、倍率の大きい薄い薬剤をしっかり目に散布すると薬害を避けられます。

いろいろな薬剤です。バラ以外にも使えます。

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噴霧器は、容量によって手持ちや肩掛け、背負いなどのタイプがありますが、一般家庭なら小さいもので十分です。

芽かき

芽が2-3cmになったら、芽かきを始めます。

芽かきとは、育てたい芽を選んで残し、不要な芽を欠きとることです。芽かきをしないと、多数の芽が伸びて成長が分散し、花が充実しません。

時期は、3月頃です。

残す芽を傷つけないように、不要な芽を付け根から、ハサミで切るか、手で摘んで落とします。

1回ではなく、芽の成長に合わせて何回か行い、落とし過ぎないように注意しましょう。

落とす芽のポイント
  1. 株の内側を向いている芽(株の内側が込み合うのを避ける)
  2. 1か所から複数発芽しているところ
  3. 隣り合った枝などで、伸びたら重なりそうな芽
  4. 勢いがない芽

  

地植えの寒肥

冬に与える肥料を寒肥(かんごえ、かんぴ)と言います。休眠中の冬に与えてゆっくり作用させ、発芽など春の活動開始に備えます。

時期は、剪定と同時その後すぐで、地植えのバラだけに与えます。

どんな肥料?

ゆっくりと効く緩効性で、土壌改良にもなる有機肥料をおすすめします。

有機肥料は、油粕、骨粉、牛糞堆肥を自分で混合することが多いですが、市販のバラ用の有機肥料も便利です。

バラの寒肥
  • 油粕、骨粉、牛糞など
    • 1株あたり以下の量を与えます。株の大きさにより、調整してください。
      • 油粕 200g
      • 骨粉 200g
      • 牛糞 5ℓ
  • 市販のバラ用有機肥料
    • 肥料に記載の容量を与える

骨粉入りの油粕もあります。

バラの有機肥料です。

肥料に関して次の記事で詳しく解説しています。

やり方

  1. 穴を掘る
    • 株元から20-40cmくらい(←株の大きさによる)離れたところ
    • 深さと直径は、ともに20-30cmくらい
    • 穴は1か所、または2か所
  2. 穴に肥料を入れる(穴2か所なら、半量ずつ)
    1. 掘り出した土の1/3程度を穴に戻す
    2. 油粕、骨粉、牛糞を入れて、戻した土と混ぜる
    3. 掘り出した残りの土を入れて、埋め戻す

肥料を入れるために掘る穴は、毎年ずらすようにしましょう。

来年の参考に、寒肥を、いつ、どこに入れたかを記録しておきましょう。メモしておくか、スマホで写真を撮っておけばOK。便利です。

鉢植えの植え替え

鉢植えのバラの植え替えは、来年もバラの花を元気に立派に咲かせるために行います。

時期は、バラの休眠前か休眠中の2つがあります。

項目時期作業内容メリットデメリット
1.休眠前
11月
(剪定前)
植え替えだけ行い、
1月以降に剪定する
休眠までに根付く休眠していないので
株にダメージが大きい
2.休眠中
1月~2月初旬
(剪定後)
剪定と植え替えを
同時に実施できる
休眠中なので
ダメージが少ない
休眠後に根が伸び
始めるので、
成長が遅い

休眠前なら、植え替えだけを行ってその後1月以降に剪定をし、休眠中なら、剪定と植え替えが同時にできます。

どちらの時期にもメリット・デメリットがあるので、対象の鉢の数や大きさも考慮して、作業の予定を決めましょう。

鉢植えのバラの植え替えについては、別の記事で詳しく紹介していますので、そちらをご覧ください。

その他の冬の手入れ ー水やりと防寒ー

冬の水やり

冬の水やりは控えめにですが、不要ではありません。乾いてから水やりをします。

地植えも少し土を掘って乾いていたら水やりをしましょう。

冬の水やりについては、次の記事で詳しく紹介しています。

防寒

品種によりますが、バラは比較的寒さに強いので、冬も基本的に屋外で栽培できます。

それでも寒さがあまりに厳しい時は、防寒しましょう。

  1. 地植え
    • 地上部は不織布を巻いたりして寒風が当たらないように囲います。
    • 根を守るには、マルチとして、株の周りに堆肥や腐葉土を厚め(4-5cm)にのせます。
  2. 鉢植え
    • 特に鉢部分が凍らないように防寒しましょう。
    • 地上部は不織布を巻いたりして寒風が当たらないように囲います。
    • 地面に直接置かない、または、段ボールや発泡スチロールの箱に入れます。
    • 根を守るには、鉢を重ねたり、緩衝材(プチプチ)を巻き付けたりします。

ただし、暖房の効いた室内に置いたり、過度の対策は、株を弱めることになります。

まとめ

ここでは、特に冬に必要なバラの手入れについて、全体の流れとともにまとめて紹介しました。

冬のお手入れ次第で次のシーズンの株や花が充実します。

美しく咲くバラを楽しみにして、来シーズンのための作業の予定を立ててください。

  

バラについて次の記事もご覧ください。

以下の記事もぜひご覧ください。

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