彼岸花(ヒガンバナ)は、土手やあぜ道に真っ赤に群生しているイメージがありますが、園芸品種が増えて白やピンクの花もあり、丈夫で栽培が簡単な球根植物です。
ここでは、彼岸花の育て方を紹介します。
地植えはもちろん、鉢植えでも育てられ、数年は植え替えの必要はありません。秋を感じる彼岸花を栽培してみませんか。
それでは、彼岸花についてみていきましょう!
彼岸花(ヒガンバナ)
彼岸花(ヒガンバナ)は、秋のお彼岸のころに細長い花びらが花火のように鮮やかに咲く赤い花が有名です。
田んぼや畑の周りで自生しているのをよく見かけます。また墓地の近くでも見かけます。
これは、彼岸花は根も葉も花も全体に毒性があるため、古くから日本では、農作物や葬られた先祖をモグラやネズミなどの害獣から守るために植えられたと言われています。
日本では、毒性や植えられている場所から、あまり園芸品種のイメージがない花ですが、欧米では育てやすい植物として人気が高まり、今では品種改良が進んでたくさんの品種があります
多年草の球根植物で、地植えなら植えっぱなしで育つほどとても丈夫です。
別名がたくさんありますが、有名なのは曼殊沙華(マンジュシャゲ)で、属名のリコリスでも流通しています。
基本データ
名称 | ヒガンバナ |
栽培難易度(5段階) | ★☆☆☆☆ |
植える時期 | 6月-8月頃 |
開花時期 | 9-10月頃 |
草丈 | 20-50cmくらい |
花の色 | 赤,白,黄,オレンジ,ピンクなど |
特徴 | 球根植物 多年草 耐暑・耐寒ともに強い 毒性がある |
彼岸花は、まず花だけが咲いて、それから葉が出ます。
夏の終わり頃に茎だけがまっすぐに出て先端に花が咲き、花が咲き終わると葉が出てきます。その後は葉だけが冬を越して初夏までには枯れて球根は休眠します
アルカロイド系の毒を持っていますが、口にしなければ問題はありません。
育て方
植え付け
球根を植えます。球根は購入するか、植えている彼岸花の球根が増えていたら、その分球を植えることができます。
鉢植え、地植えのどちらでも可能です。場所は日当たりのよいところにします。
- 鉢植え
- 株間は5cm程度(5号鉢なら3-5球くらい)
- 用土は、元肥の入った草花用の培養土が便利です
- 用土を鉢の半分くらいの高さ(10cm以上あること)まで入れて球根を並べる
- 球根の上部(尖ったほう)が少し出ているくらいに土をかける
- 根がよく伸びるように球根の下は10cm以上の余裕があるような深さのある鉢を使う
- 地植え
- 株間は20cm以上
- 植える場所で約30cmの深さを掘ってよく耕す
- 緩効性肥料を混ぜてから、半分程度の高さまで土を戻す
- 球根2つ分の深さに植えられるように土の量を調整して植える
植えたら、水やりをします。
彼岸花の球根はこちらからどうぞ。
普段の管理
- 水やり
- 芽が出たら、花が咲くころまでは、乾かないように注意します
- 葉が枯れて次に芽が出るまでの休眠期は水やりは基本的に不要ですが、鉢植えはカラカラに乾ききらない程度にときどき水やりをします
- 地植えは、ほとんど自然の雨任せで大丈夫です
- 鉢植えは、休眠期以外は、乾かないように水やりをします
- 追肥
- 特に必要ありませんが、冬に寒肥として化成肥料を与えると、花の色がより鮮やかになります
- 花がら
- 花が咲き終わったら、花のすぐ下で切って早めに花を処分します
- 病害虫
- 毒性があることから害虫が発生しにくく、病気も過湿を避ければほとんど心配ありません
植え替えと分球
彼岸花の球根は年々成長して分球(=球根が成長して子どもの球根ができること)します。
鉢植えは、数年は植え替えせずに分球させて花数を増やし、花数が増えて手狭になったら植え替えをします。地植えは植え替えの必要は特にありません。
また、地植えでも鉢植えでも成長して増えた分球を取り出して植えつければ、彼岸花を増やすことができます。
植え替えは地上部の葉が枯れてからの休眠期に行います。
鉢植えまたは地植えの球根を掘り出し、分球している球根をパキッと離して整理します。掘り出した球根は乾かないうちにすぐに植えましょう。
大きめの球根は鉢でも育ちますが、小さいものは地植えのほうがよく成長します。植え方は植え付けを参照してください。
まとめ
秋のお彼岸のころに赤く咲く花が有名な彼岸花は、日本では土手や田畑の近くで群生しているイメージが強いですが、栽培しやすい多年草の球根植物として欧米で人気が高まり、最近は家庭で楽しむ品種が増えています。
ここでは、彼岸花の育て方を紹介しました。
地植えなら植えっぱなしでも平気なくらい丈夫で、鉢植えでも栽培はかんたんです。赤の印象が強いですが、白、ピンク、黄色などもよく出回っています。
彼岸花を栽培してみませんか?
暑い時期を過ぎ、秋を感じ始める頃に咲くので、秋が楽しみになりますよ。
こちらの記事もぜひご覧ください。
ガーデニングの道具を紹介しています。ぜひ参考にご覧ください。