アジサイの育て方を教えてください。
アジサイは、梅雨の季節にあちこちできれいに咲く姿が見られます。
育てたことはないな、という初心者にもおすすめできる植物です。
この記事では、アジサイの種類や特長と育て方のコツをまとめて解説します。
栽培が難しい植物ではありません。ここで紹介する ①乾燥させない ②日向に置くが夏の直射日光は避ける ③肥料のタイミングは2回 ④剪定は正しい時期と位置 ⑤植え替えでリフレッシュ この5つが大切です。
また、剪定した枝で挿し木をすれば増やすことができます。
この記事を参考にアジサイの栽培をはじめましょう。
アジサイの基本データ
アジサイは、とてもよく知られている梅雨の季節に咲く花です。
品種は数千以上あると言われる落葉低木で、多くの樹高は1-2m程度、また数十センチのものもあり、コンパクトな鉢植えから庭先や公園を彩る立派な株もあります。
乾燥が苦手で、鉢植えは、葉が落ちた冬でも水が必要なくらい水やりがしっかり必要ですが、地植えは自然の雨任せでも育ち、乾きに注意すれば栽培は簡単で丈夫な植物です。
名称 | アジサイ (Hydrangea) |
栽培難易度(5段階) | ★★☆☆☆ |
開花時期 | 6-7月頃 |
樹高 | 1-2mくらい 3m以上にのびる種類もある |
日当たり | 好む 半日陰でも育つが、花付きが落ちる |
乾き | 弱い |
耐暑・耐寒 | どちらも強い |
花の色 | 青,ピンク,紫,白,薄緑など |
特徴 | 環境で花の色が変化する 開花期が長い 花が散らない 種類が豊富 |
アジサイの特長と種類
1.花 中心の小さな花とそれを囲む大きな花の2種類で構成されています。
両性花(りょうせいか):中心にある小さな花でおしべとめしべがある。表に出ず、ひっそりと隠れて咲いている種類もある。
装飾花(そうしょうくか):大きな花の花びらに見えるのは花のガクで、ガクの中心の小さな点が花。おしべとめしべを持たない飾りの花。3-6枚の一重咲きや、八重咲きもある。
2.花の咲き方 ガク咲き、手まり咲き、円錐咲きの3種があります。
3.種類 よく見かけるのは、アジサイ、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、カシワバアジサイ、アナベル、ノリウツギ、ラグランジア などです。
アジサイの種類は以下の記事で詳しく紹介しています。
普段の手入れ・栽培のコツ
アジサイの普段の手入れを紹介します。ここで紹介する5点は栽培のコツと言えます。
乾燥させない水やり
乾燥しないように水やりが必要です。特に鉢植えは、しっかりと、よく乾く夏場は朝晩の2回は必要です。地植えは、自然の雨任せで大丈夫ですが、日照りが続いたときは水をあげてください。
冬は落葉し、地上部は枝だけが残り枯れたように見えますが、根は生きています。乾かない程度に水やりをしましょう。
乾燥すると途端に萎れて株は弱り、乾燥が続くと、その後水をあげても再生しないことがあります。
水やりに関連した以下の記事も参考にご覧ください。
日向に置く
日向を好み、花が旺盛に咲きますが、半日陰でも元気に育ちます。
ただし、夏の直射日光は苦手で、葉焼けを起こすことがあります。
鉢植えなら、夏は半日陰に、それ以外の時期は日向に置くとよいでしょう。地植えの場合、夏は影のあるところや、遮光ネットなどで直射を遮ることができれば、負担が少なくなります。
鉢植えの花が咲くと室内に置いて観賞したくなりますが、数日にして、なるべく昼間は日向に出してください。
肥料は2回
アジサイの施肥は2回です。花が終わった時にお礼肥えを、冬の休眠期には寒肥を与えます。肥料が不足すると。葉の色が薄くなり、株に勢いがなくなります。用量は製品に記載の通りにしますが、1株あたり5-10gを目安にします。
- お礼肥え:花が咲いた後の体力回復のため。液肥を複数回か、緩効性肥料を与える。
- 寒肥:春を迎え芽や葉を出す活動を始める時に効くように、遅効性の有機質肥料を与える。
ただし、青系のアジサイにP(リン酸)を与えると、土中のアルミニウムと結合して、色がぼやけることがあります。P(リン酸)は花や実に効きますが、青系のアジサイは色が変化しやすいので注意が必要です。
アジサイの色の変化ついては、こちらの記事で紹介しています。
肥料に関しては、こちらの記事を参考にしてください。
剪定
花木であるアジサイは、剪定をしなくてもはとりあえず毎年花は咲きますが、枝の先端に花が咲くので、剪定をせず枝が伸び続けると、翌年は細く高く伸びた枝の先に花が咲いてしまいます。また、アジサイの花は散らないので枯れた花を放置すると株は無駄な体力使うことになります。
剪定で、枝を切って樹形を整え、枯れた花を処分して、来年も立派な花を咲かせましょう。
剪定は時期と切る位置が大切で、間違った剪定をして花芽をなくすと花が咲きません。
アジサイの剪定は次の記事で詳しく紹介しています。
アジサイ・ガクアジサイ・ヤマアジサイ・カシワバアジサイの時期と切り方
夏の終わり頃から次の新芽が成長するのでその前に剪定します。花が終わったら早めに行いましょう。
節の上を切ります。花の2-3節下くらいが一番成長を期待できるので、今年の花の2-3節下を残すためにその2cmくらい上を切ります。剪定で切った枝を使って挿し木ができます。手軽に株をふやすことができます。
アジサイの挿し木について以下の記事をぜひご覧ください。
アナベル・ノリウツギの時期と切り方
春に伸びる新しい枝の先に花芽が着くので、その前なら古い枝や茎ばかりで、基本的にどこで切っても節があればそこから芽が出て花は咲きます。新芽が出る前の冬から早春に株の大きさを見て、バランスよく剪定しましょう。
花が終わったら、冬まで待たずに、花の下の2-3節のところで切って、花は処分しましょう。
ラグランジアの剪定
ラグランジアは他のアジサイと異なり、先端だけでなく枝から出る芽ならばどこでも花芽がついて開花するので、きれいな樹形で花を咲かすための剪定は不要です。
樹形をきれいに整えたり、株の大きさをコンパクトにしたいときなど、必要な時に弱めに切ります。時期はいつでも構いませんが、冬場のほうが株の負担は少なくなります。
花がらは適度に切りとることで、きれいな株を保つことができます。
植え替えでリフレッシュ
鉢植えは、1-2年ごとに植え替えが必要です。鉢の中で根が伸びすぎてからまり、水や養分を吸収できなくなるからです。
鉢植えの株が大きくなったときは、地植えにすることもできます。その後植え替えは不要になりますが、株が大きくなる場合を考えて、余裕のある場所に植えましょう。
時期は、休眠期の冬場で、厳寒期を避けて年内か、2月下旬ごろがおすすめです。鉢植えは、ひとまわり大きい鉢を使います。元肥入りの培養土ならそのまま、入っていなければ、元肥として緩効性の肥料を混ぜて使いましょう。地植えは、株より一回りくらい大きい穴を掘って、肥料を鉢植えと同じように入れて植えます。
まとめ
アジサイは、梅雨の鬱陶しい季節に彩りをあたえてくれます。
この記事では、アジサイの種類や特長と育て方のコツをまとめて解説しました。
栽培が難しい植物ではありません。ここで紹介した ①乾燥させない ②日向に置くが夏の直射日光は避ける ③肥料のタイミングは2回 ④剪定は正しい時期と位置 ⑤植え替えでリフレッシュ この5点を押さえましょう。
また、花が終わって剪定で切った枝で挿し木をすれば、お気に入りの株を増やして楽しめます。
華やかなものから素朴なものまで、色や咲き方など種類は豊富で、元気な枝で挿し木をすれば増やすことができます。
お気に入りの株を育てて、アジサイの花を楽しみませんか。
アジサイ関連の記事はこちらをご覧ください。
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