ゼラニウムを育てたいのですが、おすすめの品種と育て方を教えてください。
ゼラニウムは、色とりどりの花や、香りのある種類など、鉢植えや花壇、寄せ植えなどで楽しむことができる多年草です。
「栽培は難しい?」
いいえ! 乾燥気味に、過湿にしない、などのポイントを押さえれば、初心者でも簡単です。
ここでは、ゼラニウムの種類や特徴、育て方のポイントとおすすめの4種を紹介します。
四季咲きと春の一季咲きがありますが、気に入った花を見つけて、ぜひ楽しんでください。
ゼラニウムの種類と特徴
ゼラニウムは、フウロソウ科・ペラルゴニウム属に分類される植物の総称で、200種以上が知られています。
春から秋にかけて色とりどりの花を長期間咲かせる人気の多年草です。一重咲きから八重咲きまであって、葉に香りのある種類もあり、鉢植えや花壇、寄せ植えなどで楽しむことができます。
人気のある代表的な4種を紹介します。
特徴 | 開花期 | 花の色 | ||
ゾナール | ・もっとも一般的な種類 ・斑入り葉やもみじ葉もある ・寒さに強い | 四季咲き | 赤、白、ピンクなど | |
アイビー | ・葉がアイビーに似ている ・茎が垂れ下がるので、ハンギングバスケットにおすすめ | 四季咲き | 白、赤、ピンク、紫など | |
センテッド (ハーブ) | ・葉に香りがある (ローズ、ミント、チョコレートなど) ・花は小さめ | 一季咲き(春)が多い (四季咲きもあり) | 白、ピンク、紫など | |
ぺラルゴニウム | ・花のバリエーションが多い ・花びらがフリルや斑入りなどは特に華やか | 一季咲き(春) | 白、赤、ピンク、オレンジ、紫など |
育て方
ゼラニウムは育てやすい植物です。乾燥にとても強く、寒さは比較的強いものが多いので、高温と過湿、置き場所に注意して育てましょう。
以下に詳しく解説していきます。
植え付け
花苗を入手して植えましょう。
- 時期
- 春か秋(真夏と真冬は避けます)
- 場所
- 日当たりのよい場所を好みます
- 高温は苦手なので、夏は半日陰か午後の西日が避けられるところが安心です
- 過湿を嫌うので、水はけのよい所にします
- 植え方
- 鉢植えも地植えもできますが、夏の直射や冬の防寒を移動して避けられる鉢植えがおすすめです
- 弱アルカリ性(pH7.0~)の土壌を好むので、植え付けの2週間~1か月前くらいから苦土石灰などで調整するとよく育ちます
- 土は元肥入りの培養土を使うか、元肥として緩効性肥料を混ぜましょう
- 根を軽くほぐして植えます
▶土の酸度や調整について次の記事で紹介しています
▶鉢について次の記事で紹介しています
普段の手入れ
- 水やり
- 乾燥に強いので、過湿にならないように注意します
- 鉢植えは、表面が乾いたら与えます
- 地植えは基本的には自然任せで大丈夫ですが、晴天が続き乾燥していたら水やりをします
- 真夏と真冬は、特に乾かし気味にします(特に夏に過湿にすると弱ります)
- 過湿に弱いので、梅雨など雨の時は、軒下などの雨を避けられるところに移動させます
- 肥料
- 開花中は特に肥料が不足しないようにします
- 緩効性肥料を月1回程度、液肥を月2回程度与えます
- ただし8月など真夏は不要です
- 花がら摘み
- 咲き終わった小花から摘んでいきます
- 小花が全部咲き終わったら、茎を株元から切り取ります
- 切り戻し
- 春の開花が終わったころや、夏が終わって涼しくなったころに切り戻しをします
- 徒長したり、花や葉が少なくなったら、半分から1/3の高さにある芽の上で切ります
- 切り戻しは絶対に必要ではありません(株の大きさや花の数によって、しなくてもOK)
- 切り戻しで切った枝は挿し木ができます
夏越しと冬越し
- 夏越し
- 強い直射を避けて、半日陰か西日の当たらない場所のほうが弱りません
- 乾燥にとても強く、過湿に弱いので、水は控えめにします
- 冬越し
- 耐寒性に優れたものは、屋外で過ごせます
- (耐寒性に優れていても)霜にあたらないように、場所を移動するか、寒冷紗などで保護します
- 室内で温かくする必要はありませんが、寒さに弱いものは、室内に入れるか、寒冷紗やビニールでしっかり防寒し、地面に直置きせず、日光のあたるあたたかいところに置きます
おすすめのゼラニウム
ゾナール 【もっとも一般的な種類】
もっともポピュラーなゼラニウムです。四季咲きで長く楽しめます。
アイビー
小さい手の形のようなアイビーに似た葉のアイビーゼラニウムは、茎が下垂するので、ハンギングや窓辺の鉢におすすめです。四季咲きです。
センテッド
ローズやレモンやミントなど、葉が香るゼラニウムです。春の一季咲きが多く、四季咲きもあります。
ぺラルゴニウム
フリルや混色など華やかな花が一番多い種類です。春の一季咲きですが、とても人気があります。
まとめ
この記事では、ゼラニウムの種類や特徴、育て方のポイントを紹介しました。
原産の南アフリカからヨーロッパに持ち込まれ、ヨーロッパの窓辺に咲くゼラニウムはとても印象的です。
ヨーロッパの風土になじんでいるので、乾燥に強く、過湿を嫌います。
日本での栽培は、乾燥気味に、雨を避けて、がポイントです。
色とりどりの花を咲かせる人気の植物で、栽培は簡単です。ぜひゼラニウムの魅力を楽しんでください。
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