クレマチスの中でも
①花が小さすぎない、大きすぎない ②たくさん咲く ③長く咲く
そんな希望にピッタリの系統を紹介します。
フロリダ系クレマチスです。
中~大輪の花が枝の節々でたくさん咲くフロリダ系のクレマチスは、落ち着いた印象のものから、花芯が大きめの個性的なものも多くあります。
ここでは、そんなフロリダ系クレマチスのおすすめ5種と育て方を紹介します。
四季咲きで新旧両枝咲きなので、花を長く楽しむことができ、丈夫で育てやすくおすすめです!
▶クレマチスはこちらの記事でも紹介しています。
クレマチス フロリダ系
中国原産のテッセンとの交配種です。
クレマチステッセンという品種もありますが、フロリダ系全般をテッセンと呼ぶこともあります。
フロリダ系の最大の魅力は花付きがよいことです。
もともとのテッセンを受け継ぎ、花芯が大きめの個性的な花も多く、中輪から大輪の花が咲きます。
新旧両枝咲き・四季咲きで、新枝と旧枝の節々からたくさんの花が咲くので、剪定は簡単な上、花を長く楽しめるおすすめのクレマチスです。
名称 | 大輪クレマチス フロリダ系 |
栽培難易度(5段階) | ★★☆☆☆ |
開花時期 | 5月頃から10月頃 |
草丈 | 2-3m |
花の色 | 赤,ピンク,紫,青,白 など |
特長 | 花が多く咲く 開花期が長い 四季咲き 新旧両枝咲き つる性 耐寒性がある 耐暑性がある(少し弱いものもある) |
育て方
クレマチスフロリダ系の一般的な育て方を紹介します。
- 品種によって育て方が変わることがあるので、商品タグを参考にして、その株に合った方法で育てましょう。
- クレマチスの苗は、芽が動く前の1月頃から販売され(予約品を含む)、5月頃には花付きの苗が並びます。
- 人気品種は早めに購入しないと売り切れることがあります
- 花付きの方が花の色や形がよくわかります
- 売られている苗は、1年苗から3年苗が多いです
- 種まきや挿し木をしてからの年数です
- 1年苗はすぐに地植えせずに鉢植えにしたほうがよく育ちます
- 2年以上の苗のほうが、育ちやすく、花も咲きやすいです
植え付け
- 時期
- 苗の植え付けの適期は1-2月です
- 春以降に花つきの苗を入手したら、すぐに植えつけます
- 場所
- 品種によって耐寒性が少し低いものがあります
- 日当たりのよい場所を好みます
- 小さい苗や耐暑性が弱い品種の場合、鉢植えにして、夏は半日陰に置いた方がよく育ちます
- 植え方
- 深植えを好むので、
- 地植えは、深めに穴をあけます
- 鉢植えは、1-2まわり大きく、縦に長い深鉢を用意します
- 元肥入りの培養土を使うか、元肥として緩効性肥料を混ぜましょう
- 深植えを好むので、
- 深植えする
- つるを1-2節まで埋めて深植えにします
- 根をほぐさず傷つけない
- クレマチスは直根性です
- 根が傷ついたり、植え替えを嫌います
- 根をほぐさず傷つけないように植え付けます
普段の手入れ
- 水やり
- 鉢植えは、表面が乾いたらたっぷり与えます
- 地植えは基本的には自然任せで大丈夫ですが、晴天が続き乾燥していたら水やりをします
- 肥料
- 開花中(春~秋)
- 花が大きくその分肥料が必要なので、開花中は特に肥料が不足しないようにします
- 緩効性肥料を月1回程度、液肥を月2回程度与えます
- ただし、8月などあまりに暑く、開花やつるが伸びていなければ、肥料は控えます(水は必要です!)
- 冬
- 1-2月に寒肥を与えます
- 地植え1株あたり、150-200g程度の有機肥料や緩効性肥料を与えます
- 鉢植えは、鉢の大きさによって調整します
- 開花中(春~秋)
- 誘引する
- つるは、フェンス、アーチ、トレリスなどにつるを誘引しましょう
- 鉢植えなら、行灯仕立てもできます
- つるや茎や枝はそのままにしておくと、折れたり、隣り合う植物に絡みつきます
- 花がら摘み
- 咲き終わった花は、株のために早めに花首で切ります
- 病害虫
- ウドンコ病になりやすいので、風通しよい場所で水はけをよくします
- アブラムシ、ハダニなど、害虫を見つけたら、捕殺するか、害虫対策の薬剤を散布します
- 花が終わったら誘引を外す
- 晩秋に花が終わったら、誘引を外しましょう
- 冬に誘引したままだと、新芽がつきにくくなります
▶誘引するための支柱が楽にさせる便利な道具を紹介しています。
剪定
フロリダ系は新旧両枝咲きの多花性で、旧枝と新枝の節々に花が咲くので、節を残せば難しくありません。
- 切り方の基本
- 全体的に弱剪定(=あまり切らない)をします
- 切ってから新しい枝が伸びるのが早いが花は小さめ
- 株へのダメージが少ない
- 強剪定(=たくさん切る)も可能です
- 前年に伸びた枝を元から切らないようにする
- 新しい枝が伸びるのが遅く開花も遅いが、花は大きめになる
- 株を小さくする場合や大きい花を咲かせたい時にに行う
- 株へのダメージが残る
- 全体的に弱剪定(=あまり切らない)をします
- 花の咲いたあと
- 花から2-3節下の節と節の間を切ります
- 2月頃
- 株元から3-4節を残して、膨らんできた節(芽)の上で切る
- 枯れたり弱った不要な枝はその部分を切る
- つるが長い場合、つるを半分くらいの長さに切るとコンパクトになるが、あまり強く(多く)切ると、開花が遅くなる
▶はさみをこちらの記事で紹介しています。手に合った使いやすいはさみをおすすめします。
夏越しと冬越し
- 夏越し
- 比較的暑さには強いですが、強い直射を避けて、半日陰か西日の当たらない場所のほうが弱りません
- 冬越し
- 耐寒性の少し弱い品種は、鉢を屋内入れたり、寒冷紗やビニールをまいて防寒します
- 耐寒性の強いものは、屋外で過ごせます
- 地上部は枯れていても、根は生きているので、定期的に乾いたら水やりをします
おすすめの品種
テッセン
フロリダ系の代表ともいえる中心に紫の花芯が映える白い花が咲きます。開花期が長く、1つの花で2か月近く楽しむこともできます。
白万重(しろまんえ)
花は、中央が幾重にも広がる万重咲きの八重咲きで、咲き始めの薄い緑から徐々に白く色が変わります。寒さに弱いので防寒が必要です。
ビエネッタ
花芯部が緑色から紫に変化するとともにボール状になり、とても個性的で美しい花です。
耐寒性は低いので、防寒が必要です。
はやて
赤紫の鮮やかな花が咲きます。ベルベットのような質感で上品な印象です。
大河
中央が薄い黄色の万重咲きで、紫色の花が個性的な姿で咲きます。
まとめ
ここでは、フロリダ系のクレマチスのおすすめ品種と育て方を紹介しました。
フロリダ系は花付きがよいのが最大の魅力です。四季咲きで枝の節々でたくさんの花が鮮やかに咲きます。
また新旧両枝咲きは剪定も難しくなく、紹介したおすすめの品種は丈夫で育てやすいものです。
ぜひクレマチスを選ぶ時の参考にしてください。
なお、クレマチスは種類がとても多く、特に系統が変わると育て方や花の咲き方が変わります。入手する時は系統を間違えないように注意してください。
▶クレマチス栽培の参考書籍です。
▶クレマチスはこちらの記事でも紹介しています。
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