ガーデンシクラメンの花が終わりました。この後はどうしたらいいですか?
冬の屋外で花が咲くガーデンシクラメンは、春には花が咲き終わります。葉も次第に枯れてくることが多いと思います。
このままで来シーズンも花は咲く? 水やりはした方がいい?
ガーデンシクラメンは球根植物で、枯れたり腐ったりしなければ、次のシーズンも花を咲かせることができます。ポイントは夏越しで、休眠させるか、させないか、で管理の方法が違います。
ここでは、ガーデンシクラメンの夏越しを中心に、花が咲き終わってから、次のシーズンまでの育て方を解説します。
冬に楽しんだガーデンシクラメンを、1年だけではなく、また楽しみたいですよね。これからガーデンシクラメンを植える場合も、花が終わってからのお世話のイメージができると思いますので、ぜひ参考にしてください。
ガーデンシクラメン
ガーデンシクラメンは、-5℃くらいまでは耐えると言われ、屋外で栽培できます。
従来のシクラメンは、寒さに弱く、通常室内で栽培しますが、ガーデンシクラメンは、日本の生産者が、ミニシクラメンの中で耐寒性のあるものを品種改良して屋外で栽培可能とし、1996年に発売された比較的新しいものです。
ミニシクラメンが元なので、従来の室内栽培のシクラメンより小ぶりですが、耐寒性に優れ、地植えでも鉢植えでも冬の屋外で彩りを与えてくれます。冬の栽培は簡単なので、初心者にもおすすめです。
しかし、耐暑性はあまりないので、次のシーズンも花を咲かせるには、夏越しのための管理が必要です。
基本データ
名称 | ガーデンシクラメン |
栽培難易度(5段階) | ★★☆☆☆ |
植える時期 | 9-11月頃 |
開花時期 | 10-4月頃 |
草丈 | 15-20cmくらい |
花の色 | ピンク、白、赤、紫など |
特徴 | 寒さに強い 暑さ、過湿に弱い 開花期間が長い |
夏越しの方法
夏越しの方法は2つあります。
- 休眠させる:水を与えず、秋まで乾燥した状態を保って球根を休眠状態にする。鉢植えはこちらがおすすめ。
- 休眠させない:夏の間も水やりを続けて球根を育てる。鉢は乾燥しやすいので水管理が難しい。地植えは植えっぱなしのままでよい。
いずれも、夏の日差しは強すぎるため、鉢は日陰に移動しますが、地植えの場合は移動できないので、影を作るか、4-5号鉢に球根を植え替えて移動させるかにします。
1.休眠させる | 2.休眠させない | |
花が終わる前 | 水やりを控える 花がらや枯れた葉は取る | 水やりは続ける 終わった花や枯れた葉は取り、元気な葉だけを残す (10枚以上あること) |
花が終わったら | 水やりはしない 花がらや葉は全部取って球根だけにする 鉢を雨のかからない日陰に移動する(完全な影でもよい) 秋までそのまま乾燥状態で置く | 乾いたら水やりをし、葉が元気な状態を保てるようにする 直射日光にあてない(鉢は日陰に移動する。地植えは陰を作る。) 雨はかかっても構わない 月に2回程度通常のさらに倍程度に薄めた液体肥料を与える |
メリット | 水管理が不要 | 秋になると早く芽が動き出し、開花が早い |
デメリット | 発芽や開花が遅い | 水管理が難しい (球根は水が不足すると枯れ、多いと腐る) |
その他 | 鉢のままか、掘り出して球根だけを保管してもよい | 元気な葉がなくなったら、その時点で1.休眠させるの方法に変更すること |
秋に植え付け
気温が下がる10月初旬ごろに植え付けをします。
夏越し後は、新しい培養土などに植え替えたほうが、株はよく育ち、花はたくさん咲きます。
株間は15-20cm程度とし、寄せ植えなどでは、となりの葉があたらなければもう少し詰めても大丈夫ですが、過湿を嫌うので、風が通り乾きやすく密にならないように注意します。
- 休眠させた球根:土がカラカラに乾いているので、そのままではなく植え替えをおすすめします。
- 休眠中の鉢から掘り出して硬さを確認する。
- 硬く締まっている: 〇 植え替える
- ぷよぷよと柔らい: × 腐ったりしているので処分する
- 乾燥して残っている根は半分くらい切る。
- 土から球根の1/3くらいが出るように市販の元肥入りの培養土に植える。
- 休眠中の鉢から掘り出して硬さを確認する。
- 休眠させていない球根
- 植え替える場合
- 根を傷つけないように球根を掘り出し、休眠させた球根と同じように硬さを確認する。柔らかければ処分する。
- 根は切ったりほぐしたりせず、根を傷つけないように、土から球根の1/3くらいが出るように、市販の元肥入りの培養土か、緩効性肥料をまぜた土に植えつける。
- 鉢の場合は、ひとまわり大きい鉢にする。
- 植え替えない場合
- 球根の周りを軽く耕し、緩効性の肥料を与える。
- 植え替える場合
- 水やりをする
- 球根にかからないように、周りにたっぷり水やりをする。芽が出るまでは、乾燥しないように水やりに注意する。
- 場所は半日陰から日なたにする
球根が乾燥しているかどうかで発芽までの日数は、数日から数週間と変わります。球根の上部が土から出ているので、発芽は確認しやすいと思います。
ガーデンシクラメンの成長をサポートする元肥入りで根腐れ防止にも効果があります。
まとめ
ガーデンシクラメンは耐寒性に優れ、屋外で栽培し、観賞することができ、栽培は簡単です。
一方、耐暑性は弱く、毎年咲かせるには、球根の夏越しがポイントになり、水管理などの注意が必要です。
この記事では、ガーデンシクラメンの夏越しの方法について紹介しました。
球根の夏越しは、花が終わったら、①球根を水やりせずに休眠させるか、②休眠させずにそのまま水やりをして球根を育て続けるか、の2つがあります。
球根を休眠状態にする方が水管理もなく失敗は少ないですが、秋に早く開花するのは、そのまま水やりを続ける球根です。
ただし、水やりを続けて夏越しをするには、元気な葉が10枚くらい残っていることが条件です。
花が終わる頃の株の状態や、水管理が可能かどうかなどから、どちらの方法で夏越しさせるかを決めましょう。
夏越し後は、新しい培養土などに植え替えたほうが、株はよく育ち、花はたくさん咲きますが、水や日当たりの条件が合えば、そのまま植えっぱなしでも育ちます。
夏を越したガーデンシクラメンがまたきれいに咲くといいですね。
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