大輪のクレマチスを育てたいのですが、おすすめの品種と育て方を教えてください。
クレマチスの花は、可憐なベル形や小輪、中輪の花がぎっしりと咲くのも素敵ですが、鮮やかで大きな花に憧れませんか?
大輪のクレマチスを育てたい!
ここでは、クレマチスの大輪系としてひときわ大きな花が咲くラヌギノーサ系を紹介します。
花の大きさは20cmほどの品種もあって見事なボリュームです。
四季咲きで新旧両枝咲きなので、剪定すれば花を長く楽しむことができますよ。
▶クレマチスはこちらの記事でも紹介しています。
大輪クレマチス ラヌギノーサ系
ラヌギノーサ系の特長は、何と言っても花の大きさです。品種によっては大きく開くと20cm以上にもなり、とても華やかでつるを這わせると景観は見事です。
早咲きと遅咲きがありますが四季咲きで、花は5月頃からたくさんの花が咲き、その後は剪定をすることで秋まで何回か花が咲きます。
名称 | 大輪クレマチス ラヌギノーサ系 |
栽培難易度(5段階) | ★★☆☆☆ |
開花時期 | 5月頃から10月頃 |
草丈 | 2-3m |
花の色 | 赤,ピンク,紫,黄,青,白 など |
特長 | 花が大きい 開花期が長い 四季咲き 新旧両枝咲き つる性 耐寒性がある 耐暑性がある(少し弱いものもある) |
育て方
大輪クレマチスラヌギノーサ系の一般的な育て方を紹介します。
- 系統が分けにくく、品種によっては、パテンス&ラヌギノーサ系と表示されているものがあります
- 品種によって育て方が変わることがあるので、商品タグを参考にして、その株に合った方法で育てましょう。
- クレマチスの苗は、芽が動く前の1月頃から販売され(予約品を含む)、5月頃には花付きの苗が並びます。
- 人気品種は早めに購入しないと売り切れることがあります
- 花付きの方が花の色や形がよくわかります
- 売られている苗は、1年苗から3年苗が多いです
- 種まきや挿し木をしてからの年数です
- 1年苗はすぐに地植えせずに鉢植えにしたほうがよく育ちます
- 2年以上の苗のほうが、育ちやすく、花も咲きやすいです
植え付け
- 時期
- 苗の植え付けの適期は1-2月です
- 春以降に花つきの苗を入手したら、すぐに植えつけます
- 場所
- 一年中屋外で過ごせます
- 日当たりのよい場所を好みます
- 小さい苗や耐暑性が弱い品種の場合、鉢植えにして、夏は半日陰に置いた方がよく育ちます
- 植え方
- 深植えを好むので、
- 地植えは、深めに穴をあけます
- 鉢植えは、1-2まわり大きく、縦に長い深鉢を用意します
- 元肥入りの培養土を使うか、元肥として緩効性肥料を混ぜましょう
- 深植えを好むので、
- 深植えする
- つるを1-2節まで埋めて深植えにします
- 根をほぐさず傷つけない
- クレマチスは直根性です
- 根が傷ついたり、植え替えを嫌います
- 根をほぐさず傷つけないように植え付けます
普段の手入れ
- 水やり
- 鉢植えは、表面が乾いたらたっぷり与えます
- 地植えは基本的には自然任せで大丈夫ですが、晴天が続き乾燥していたら水やりをします
- 肥料
- 開花中(春~秋)
- 花が大きくその分肥料が必要なので、開花中は特に肥料が不足しないようにします
- 緩効性肥料を月1回程度、液肥を月2回程度与えます
- ただし、8月などあまりに暑く、開花やつるが伸びていなければ、肥料は控えます(水は必要です!)
- 冬
- 1-2月に寒肥を与えます
- 地植え1株あたり、150-200g程度の有機肥料や緩効性肥料を与えます
- 鉢植えは、鉢の大きさによって調整します
- 開花中(春~秋)
- 誘引する
- つるは、フェンス、アーチ、トレリスなどにつるを誘引しましょう
- 鉢植えなら、行灯仕立てもできます
- つるや茎や枝はそのままにしておくと、折れたり、隣り合う植物に絡みつきます
- 花がら摘み
- 咲き終わった花は、株のために早めに花首で切ります
- 病害虫
- ウドンコ病になりやすいので、風通しよい場所で水はけをよくします
- アブラムシ、ハダニなど、害虫を見つけたら、捕殺するか、害虫対策の薬剤を散布します
- 花が終わったら誘引を外す
- 晩秋に花が終わったら、誘引を外しましょう
- 冬に誘引したままだと、新芽がつきにくくなります
▶誘引するための支柱が楽にさせる便利な道具を紹介しています。
剪定
ラヌギノーサ系は、新旧両枝咲きで、前の年に伸びた旧枝と旧枝から出る新枝に花が咲きます。切る場所や枝に注意して剪定します。
- 切り方の基本
- 全体的に弱剪定(=あまり切らない)をします
- 切ってから新しい枝が伸びるのが早いが、花は小さめ
- 株へのダメージが少ない
- 強剪定(=たくさん切る)も可能です
- 前年に伸びた今年花が咲く枝を元から切らないようにする
- 切ってから新しい枝が伸びるのが遅く開花も遅いが、花は大きめ
- 株を小さくする場合や大きい花を咲かせたい時にに行う
- 株へのダメージが残る
- 全体的に弱剪定(=あまり切らない)をします
- 花の咲いたあと
- 花から2-3節下の節の上を切ります
- 11月-2月頃
- 地上部が枯れ始めたら、元気な枝は残し、枯れたり弱った不要な枝をその部分だけか株元から切ります
- ただし、旧枝をすべて切ると次の花が咲かないので注意します
- 2月頃に芽が膨らんできたらその上を切るとすっきりしますが、切らずにそのままでも大丈夫です
▶はさみをこちらの記事で紹介しています。手に合った使いやすいはさみをおすすめします。
夏越しと冬越し
- 夏越し
- 比較的暑さには強いですが、強い直射を避けて、半日陰か西日の当たらない場所のほうが弱りません
- 冬越し
- 耐寒性に優れたものが多いので、屋外で過ごせます
- 冬の寒さで花芽が形成されるので、暖かい屋内に置くと、春に花が咲きません
- 地上部は枯れていても、根は生きているので、定期的に乾いたら水やりをします
おすすめの品種
白雪姫
一重の真っ白い花が咲きます。育てやすく丈夫で、古くから親しまれている清楚な姿の品種です。
H.F.ヤング
クレマチスのスタンダードともいえる淡い紫の花が咲きます。5月に花鉢が多く流通するので母の日のプレゼントとしても人気です。
ジュンパイン
淡いピンクに濃いピンクが入る2色咲きの花がとてもかわいらしい印象です。
フェアリーブルー
淡い紫の八重咲きで、花芯が長い可憐な姿の花です。
クリムソンキング
赤系の大輪クレマチスの代表ともいえる品種です。咲き始めは深い色で、徐々に明るい色に変化します。
ベル オブ ウォーキング
八重咲きのとても豪華な花が咲きます。色は、白、薄いピンク、薄い紫などですが、存在感満点の花が魅力です。
まとめ
ここでは、ラヌギノーサ系クレマチスのおすすめ品種と育て方を紹介しました。
ラヌギノーサ系は四季咲きで大きな花がとても豪華に咲きます。
おすすめの丈夫で育てやすい品種ばかりです。ぜひ栽培して大輪クレマチスの魅力をたっぷり感じてくださいね。
なお、クレマチスは種類がとても多く、特に系統が変わると育て方や花の咲き方が変わります。入手する時は系統を間違えないように注意してください。
▶クレマチス栽培の参考書籍です。
▶クレマチスはこちらの記事でも紹介しています。
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