アジサイの挿し木について教えてください。
雨の時期に鮮やかに咲くアジサイ。これいいなー、好きだなーと思うアジサイを挿し木で増やしてみましょう。
アジサイの挿し木は簡単で成功しやすいです。
挿し木の時期は、梅雨がベスト!
この記事では、どんな枝を選んで、どんな土を使って、管理はどうするか、手順や方法とコツを紹介します。
7月はアジサイを剪定する時期で、剪定した枝を使って挿し木ができます。
ぜひこの記事を参考にアジサイの挿し木に挑戦してください。
挿し木の方法の全般については、こちらの記事で紹介しています。
挿し木とは
挿し木とは植物を増やす方法(植物繁殖)のひとつで、植物の一部を切り取り、土や水に挿すことで発根させて育てます。
挿した枝から根が出て、その後、芽や葉が出て育てば成功です。挿し穂の枝や残した葉が枯れてきたら、残念ながら、発根しておらず失敗です。
アジサイは、発根しやすく、挿し木の成功率が高い植物なので、簡単に挿し木で株をふやすことができます!
特に手まり咲きのアジサイ、ガクアジサイ、カシワバアジサイは7月が剪定の適期です。剪定で切る枝は、花の下に元気な節があることが多く、挿し木に向いています。また、湿度が高い梅雨時期は、挿し木のベストシーズンです。
気に入ったアジサイの枝を剪定以外で入手するか、ちょうどアジサイを剪定するならその枝を使って、アジサイの挿し木にチャレンジしてみましょう。
挿し木のやり方
早速、アジサイの挿し木の手順を紹介します。
準備するもの
- 差し穂 : 挿し木をするアジサイの枝(下記参照 挿し木の枝の選び方)
- 挿し床 : ビニールポット(3号くらい)、プラグトレイ(72穴くらいの大きいもの)、プランター など
- 土 : バーミキュライト、鹿沼土、赤玉土 など (下記参照 挿し木に使う土)
- 土入れ(移植ごて)
- ハサミ または ナイフ(枝がよく切れるもの)
- 割りばし
- 発根促進剤 : メネデール、ルートンなど(なくても可)
挿し木の枝の選び方
挿し木には、剪定で整理のために切った細い枝や古い枝は避け、勢いのある枝を使うと成功率が上がります。
剪定で花の2-3節下を切った枝なら、花を咲かせる力があった枝なので、その枝の節から発芽が期待できます。
気に入ったアジサイの株から挿し木用に切り取る場合も、花のついた枝や花がなくても昨年以降に伸びた元気な枝を選びましょう。
挿し木用の枝は、切ったら水につけておきます。この時、規定量のメネデールを入れておくとよいでしょう。(入れなくても大丈夫ですが)
挿し木に使う土
肥料を含まない清潔な用土が適しています。発根するまでは肥料は不要です。
バーミキュライト、鹿沼土(小粒)、赤玉土(小粒)などが手に入りやすく使いやすいでしょう。特に、鹿沼土は水に濡れると色が茶色っぽくなり、乾くと元の白っぽい色に戻るので、水やりのタイミングがわかりやすく、色が目安になります。
用土がポットの底から出てしまう!
サラサラの用土は、ポットに入れても底の穴から出てしまいやすいですよね。空のポットを並べて上から水をかけてから土を入れると落ち着きやすいです。その後しっかり水をかけて、微塵を流しましょう。
手順
- 挿し床の準備 : ビニールポットなどの挿し床に土を入れる。土を湿らせ、用土の微塵(=みじん。細かい土。)を洗い流すために、水を十分にかける。
- 挿し穂の準備
- しっかりとした枝を10-15cm程度切る。節(=葉の付け根)から芽が成長するので、節が半分より上側に残るように切る。また、下側の用土に挿すところは、鋭利なナイフなどで切断面は滑らかに斜めに切る。
- 花は落とし、用土に挿す部分(土に埋まる部分)の葉を落とす。
- 上部の葉は残す。ただし葉が大きいものは、面積の半分くらいを切り落とす。
- 水につける
- 挿し穂を水につけて、吸水させる。(水は土に挿す断面部分が浸かるくらいの量でよい)
- 枝を挿す
- あれば、挿し穂の下側切断面に発根促進剤のルートンを軽くつける。
- 挿し穂の切断面が傷つかないように、挿し床の挿す場所に割りばしで穴を開けてから、挿し穂を差し込み、土で固定する。
- 挿し穂の大きさにもよるが、3号ポットに1本ではなく、2-3本挿しても可。
- 水やり
- やさしくたっぷりと水をかける。
- 根がないので、圧をかけたり、水流の強い水は倒れるので厳禁。霧吹きでもよい。
その後の管理
- 水やり : 乾かないように倒れないようにやさしく水をあげましょう。(おすすめは霧吹き)
- 置き場所 : 半日陰で風雨が直接当たらないところ。
- 発根の確認
- 挿し木してから1か月程度経過すると発根しだします。
- 挿し床の底から根が見えたり、上部の葉や芽が成長すれば成功です。
- 上部の枝や葉が枯れてきたら、残念ながら発根せず、失敗です。処分して片づけましょう。
- 発根したら : 普通の花苗と同じように定植しましょう。アジサイの挿し木は、小さい状態ですぐに地植えせず、2-3年は鉢植えのほうがよく育ちます。1まわりか2まわり大きい鉢に植えます。
挿し木や種まき後の水やりは優しく!
霧吹きや、散水ノズルに”ミスト”があれば便利ですよ
注意すること
- 発根するまでは、肥料は不要です。
- 水は切らさず乾かさない。ただし根がないので、与えすぎるとすぐに腐ります。霧吹きなどで優しく、常に湿っていて乾かないようにましょう。
- 根が出るまでは見るだけ。挿し木が成功すると、1か月くらいでポットの底から根が出たり、節から芽が出てきます。それまでは、抜いたり、揺らしたりせず、心配でも見守るだけにしましょう。失敗の原因で一番多いのは、枝を抜いて見ることです。
まとめ
アジサイはよく知られている花ですが、花びら(=ガク)の形や花の大きさなど種類は非常に多く、また、栽培は難しくないので、手軽に楽しむことができます。
気に入ったアジサイの株を増やすには、挿し木がおすすめです。
この記事では、アジサイの挿し木の方法を紹介しました。挿し木は、湿度が高い梅雨時期にするのが適しています。
手まり咲きのアジサイ、ガクアジサイ、カシワバアジサイは、花が終わる7月が剪定の適期です。アジサイを剪定するならその枝を使って挿し木にチャレンジできます!
挿し木から鉢で順調に育てば、翌年花を見ることもできます。根が出て、葉や芽が育って、花が咲けば、喜びはひとしおです。
アジサイの挿し木をしてみませんか。
アジサイについてこちらの記事でも紹介しています。ぜひ参考に見てください。
挿し木の方法の全般については、こちらの記事で紹介しています。